2023年3月3日(金)にあいち補聴器センター代表天野慎介の特別連載が東海愛知新聞に掲載されましたのでご紹介いたします。

今回は「補聴器の普及率」という内容です。

補聴器の普及率

補聴器の普及率

3月3日は「耳の日※1」と呼ばれています。同時期は各メディアで補聴器や難聴について紹介され、一般的な認知度も高まってきています。

皆様、日本の難聴者数はご存知でしょうか。調査報告(※)では、約2,000万人いるとされ、人口の約15%が難聴の可能性があります。その中で、補聴器を使っている方は約15%です。欧米の補聴器装用率は30%を超える国々がありますが、日本は世界(先進国)に比べるとかなり低いと言えます。

※1 耳の日とは1955年日本聴覚医学会が創立し1956年に社団法人日本耳鼻咽喉科学会が制定した記念日です。

普及を妨げる理由?

私が考える日本で補聴器が普及しない理由は3つあります。まずは「価格」です。平均的な価格帯は片耳あたり15万~20万円。高級品だと両耳で100万円する場合もあります。日本では補聴器は保険適用にはならず、障害者総合支援法に基づく、聴覚障がいで等級を持たれている方のみ補助が下りる制度です。そのため、必要ではあるものの購入が難しい方もいるかもしれません。

次に「資格制度」です。補聴器を販売するにあたり、欧米では補聴器販売業者には公的資格制度があり、医師による診断を経て「オージオロジスト」などと呼ばれる有資格者が聴力検査や耳型採取を行っています。日本では「認定補聴器技能者」(公益財団法人テクノエイド協会認定)という資格はありますが、販売にあたり資格義務はありません。補聴器はインターネットでも購入でき、適切な調整などが行われず補聴器を使用しているケースもあり、満足度も欧米に比べて低くなっていること、口コミの評価低下が普及の妨げになっております。日本の補聴器満足度は50%(認定技能者が調整を行った場合は64%)。欧米では80%を超えている国もあります。

3つ目に「印象」です。近年は、補聴器の外観やデザインもおしゃれな補聴器も登場してきています。大きさも以前に比べて小さくなり、周囲の方からも見えないほど小さな補聴器もありますが、年よりくさい、できればつけたくないというマイナスなイメージも以前存在しています。

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